アナスタシアの記事もようやく第1巻をまとめた形となりました。
今回からは、第2巻です、スーです。
本日もお越しいただきありがとうございます。
もちろん、いろんな巻に飛んだり内容をまぜこぜで書いたりはしていますが、アナスタシアとタイガの森で過ごした3日間の記録を、ウラジーミル・メグレ氏の視点を通してまとめてあるのが第1巻であるといえます。
その内容を、私なりの観点で強調したいところをかいつまんで記事にしていっています。
そろそろ本の方も読まれていますか?
アナスタシアやメグレ氏に親近感が湧いてきましたか?
いつも心にアナスタシアが存在している生活の、とてつもない愛やエナジーを、あなたも感じられるようになりましたか?
それは、もしかしたら、シベリアのタイガという途方もなく遠いところにいる、アナスタシア本人からの光線によってもたらされているものかもしれませんね。
では、第2巻シリーズもはりきってかいつまんでいきましょう!
アナスタシアと別れて・・・
3日間ともに過ごし、なんとも奇妙な展開からの受胎のようなこともあり…。
目に見えること、アナスタシアから聞かされること、何もかもが常軌を逸しているような時間を過ごしたメグレ氏でしたが、
当然のことながら、放心状態というか「あれは一体なんだったんだ」という思いがわきますよね。
普通だったら、おかしな体験をしたもんだ、というくらいで現実に戻り、たまに武勇伝として人に話すくらいのもんかもしれません。
しかし、ここにはアナスタシアの意識が息づいています。
メグレ氏が意図するかしないかに関わらず、もう進むべき道は決まっているんですね。
会社が倒産へと向かう
アナスタシアと別れて数日間は会社の仕事が手につく状況ではなかったメグレ氏、なぜこんなにも強力な影響を及ぼしたのか、いまだによくわからないと言っています。
それくらい、企業をまとめるリーダーとは思えないほどにいろんな対応をする意欲を失っていたのです。
- メグレ氏の無関心ぶりにいちはやく気づいたスタッフの中に、盗みを働く者が出て来た
- 会社における氏の支持者であったはずの一人が、「彼はもはや経営上の決裁を効果的に下す能力を失っている」という噂を流し始めた
- 氏の親戚までもが加わって、公然と会社所有の財産を横領し始めた
- 倒産を避けるべく奮闘していた年配の従業員たちも、氏が読みはじめていた書籍や文献の類を見たときに、氏の精神状態に恐れをなし、怯えていた
- 家族が氏をどう治療するかについての話し合いを始めた
- 成功の見込まれる事業計画を出すよう、それとなく要求してきた
- 古くからの起業家仲間が、仕事の話と見せかけて、実は氏の頭が狂っているかどうか、医者を呼ぶべきかどうかを見極めるためにオフィスを訪ねてきた
本人は至って冷静だからこそ、しばらく気づかなかったのですが、長年ドライバーを務めてくれたスタッフに言われた言葉でようやく周囲の心配がすごいことになっていると気づかされます。
「あなたは10年間、本当によく働かれました。この町の多くの人たちが、あなたは偉大な成功者だと思っています。ですが、今はこの会社の誰もが、自分たちは給料も全くもらえずに取り残されてしまうのではないかと心配しています」
これを聞いたメグレ氏は、会社で緊急会議を開き、分野ごとに管理職を任命し、留守中の決定権を彼らに全面的に与えました。
もう無理だったのですね、これ以上会社の日常業務に集中することは。
全てを放棄したも同然の状態で、メグレ氏はモスクワへと飛び立ちました。
妙な事務局を立ち上げる!?
モスクワへ飛び立たずに、留まって事態を立て直すということもできたはずですが、あのタイガでの出来事のあと、どうすれば仕事に専念できるか、メグレ氏にはまったく先が見えなかったのです。
氏をこのような行動に駆り立てるのが、アナスタシアなのか自分自身の意識と願望なのか、そんなこともはっきりしないままです。
しかし、確実に自分が破産状態にあることだけは知っていました。
こうなったら悪あがきをすることは無駄ですね、潔くなんのコネもないモスクワへと飛んで行ったのはよかったのかもしれません。
ホテルに荷物を置き、モスクワの街を散策しているうちに、ロシアの起業家についてアナスタシアが言っていたことの意味を深く考えようとしました。
そして、行動開始します。
①「共同組合員と起業家のためのロシア連盟」を訪れたのですが、多くの事務所は空室になっており、連盟の会員数も激減していました。
② その使っていないオフィスと電話2台、コンピューター1台、ファックス1台を譲り受けたメグレ氏は、そこに寝泊まりし、ひとりで活動をはじめます。
③ 考えに考えて、起業家協会の規約を作成し、その趣旨についてアピールする手紙を書き、ファックスで流しました。
④ 新聞紙上での呼びかけや偶然の出会いなども利用して、モスクワに住む多種多様な職業の人々を集めて事務局を立ち上げます。そのスタッフの中には3人の学生が含まれていました。
この一連の行動は、あえなく失敗に終わるのですが、そもそもその頃のロシアの起業家たちは、いかなる種類の協会組織に対しても消極的で、信念に満ちた高揚感はすでに過ぎ去り壊滅的に崩壊しつつあったのです。
会員の起業家たちからの会費を、連盟運営の諸経費に充てざるを得ない状況なので、事務所で働く人々への賃金さえ遅れはじめたのです。
メグレ氏は、仕方なく起業家労働組織を離れ、最後には、あらゆるコミュニケーション手段も、生き残るためのわずかなお金さえも失いました。
たったひとりだったのです…。
と、思っていたのですが・・・、事務所スタッフである3人の学生たちには、自分たちがやりはじめたことを放り出す気はまったくないようでした。アントンという一人の学生などは、休暇のために貯めてきたお金で、メグレ氏のアパートの家賃を払ってくれたのです。
彼らは、陥っている苦境に対する解決策を氏が見出すのをじっと待ちながら、自分たちの仕事を続けました。
自殺すれば全てが解決する?
そんな八方ふさがりの、壁が立ちはだかった状況のところへ、またしても珍客がやってくるのです。
メグレ氏の会社がある街から仕事でモスクワにやってきたというその人は、メグレ氏の家族と会社について話しはじめました。
いずれも悲惨な状況でした。
残ったのはさらなる借金だけで、全ての責任はメグレ氏にありました。
「そしてあなたはここにいて、何だか誰も知らないことをやっている。多くの人が、あなたは気が狂ったのだと思っています。あなたはまず会社での自分の責任をきちんと片付けてから、この不可解きわまりない仕事にとりかかるべきだったんです。もはや誰ひとりとしてあなたを信じてはいません」
この人が持参してきたウォッカがなければ、まともに聞けないストレートな話です。
さらに、メグレ氏の承諾を得てからどストレートな話をはじめます。
「彼らはあなたが自殺するなり何なりして、自分たちの前から永遠に姿を消して欲しいと思っています。ご自分で判断してください。
ー中略ー
あなたがいなくなってしまえば、あなたの死によって全ての借金が回収不能とみなされ、帳消しになって、あなたの残した資産をみんなで分けることができます。
あなたはどうしてあの2回目の遠征に出かけたのですか?
誰もがそれを疑問に思っているんです」
消えろと、今すぐ死んでくれと、そう言っていますよね。
間接的ではありますが、誰かが確実に殺意を覚えていますね。
これまた彼の言う理論は強烈で説得力があるんですよね。
会社経営でも行きづまり・・・
モスクワでも行きづまり・・・
一緒に働いていた人々がみんな苦しみ・・・
家族さえも苦しんでいた・・・。
解決策はどこにもなく、何もかもがメグレ氏の処理能力を超えていました。
「私の死だけが、これらの全ての苦しみに終止符を打つことができる。もちろん自殺は悪いことだ。だが、事実の必然性によれば、私の自殺はほかの人々の生活を楽にする。もしそれが本当なら、私は自殺は正当なものとなり、私に生きる権利はなくなる」
こうしてメグレ氏は穏やかに自殺を決意します。
決意してみると、心やすらかになったのも事実なのです。
順番が間違っていたことに気づく
そこからは淡々と行動していくメグレ氏です。
ところで、毒薬を買うお金もない場合、どうやって自殺すればいいのだろう?
自殺には見えないように、セイウチのように跳び込んで溺れればいいのだ。
そして出発しました。
ところが、地下鉄の駅の近くまできたとき、聞き覚えのあるメロディが突然耳に飛び込んできました。
よくあるストリートミュージシャンの類ですが、メグレ氏はその場にくぎづけになったのです。
二人の女性が奏でるバイオリンの弓は、アナスタシアがタイガで歌ったメロディを奏でていたのです!
そんな、誰にも真似することができないと思われる曲が、まさか駅の連絡通路で聴けるなんて、奇跡が起こっているとしか思えないですよね。
しかも、「即興で弾きました」「彼女に合わせて弾きました」というのですから、必死で起業家協会を作ろうとしていたメグレ氏に、何かを伝えたかったとしか思えません。
ここでアナスタシアを思い出したメグレ氏は、もう一度弾いてもらう事をお願いし、タイガの草地を思い出しながら心の中で叫ぶのです。
「アナスタシア! アナスタシア! 君が考えた事を現実世界で実行するのはあまりに難しくて不可能だ。
夢に描くことと、その夢を実現化することはまったく別なんだ。
きみはきみの計画を組み立てる途中で何かを間違った。
起業家協会を組織して、本を書いて………」
このとき、メグレ氏の中を電気ショックのような衝撃が走るのです。
これらの言葉を何度も自分の中で繰り返すうちに、ふと、その言葉の何かがおかしい、何かがこわれていると感じたのです。
「あそこで……タイガで……タイガで……アナスタシアは、これとは少し違った言い方をしていた」
言葉を入れ替えたりするうちに、はっと気がつきます。
「本を書いて、起業家の協会を組織する」
なんということだ!
まず本を先に書くべきだったのだ!
その本が、かかえるすべての問題を解決し、何よりも、起業家協会についての情報を広めてくれるということだったのです。
自殺にまで追い込まれていた一人の男が、ひとつのメロディによってものすごい気づきを得ました。そこに純粋な意図があったからですね。
ものすごいありふれたドラマみたいな展開ですが、実際、人が心からの想いを込めると、それは相手に届き、その人の人生を変えることもできるのかもしれません。
そして本は書かれた
自殺をするつもりで、家主に置き手紙をして出てきたアパートに戻ったメグレ氏は、すぐにでも本を書ければよかったのですが、あまりにも食糧のストックがないせいで、それを手に入れるべくまた出かけていくのです。
これもまたね、何かの力によってそうさせられているかのような展開が待ち受けているのですが、それについては割愛します。
とにかく、また平穏無事にアパートに戻ってこれることなく、凄まじい体験をして、なおかつさらに「これはもう私は書くしかない」と再び強く思わされるわけです。
その翌日、アパートに帰ってきたメグレ氏は、ものすごいスピードで本を書いていくのです。
変わらないポテンシャルの3人の学生
唯一、メグレ氏の呼びかけに応じて賛同してくれていた事務局のスタッフである3人の学生たちが、変わらない態度でメグレ氏のことを待っていてくれたことは大きな救いでした。
彼らはアナスタシアについてはまだ何も知らず、起業家協会の問題が氏が書くべき本の助けによって解決されると説明されます。
そして、寝る間を惜しんで本当によく働いてくれたのです。自身の学業や試験、その他の仕事のようなことまでこなしながら、この本に尽力してくれるのです。
その姿を見たメグレ氏は、自分自身に固く約束します。
「もう一度、資金を蓄える方法を見つけ出して船を取り戻し、その船で、アナスタシアのもとに行った同じルートを航海しよう。
それは以前のように商売のために行くのではない。
この学生たちのように、最も純粋な意図を持った起業家たちの協会を組織するべく、混乱のただ中に身をおいて、しばしば自身の物質的幸福を犠牲にしてまで骨身を惜しまず働いてくれたすべての人たちのために、夏の間の白夜の期間だけ船を出すのだ。心地よい特等船室での素晴らしい休暇を彼らに楽しんでもらうために」
そんな献身的な学生たちの態度には心から感謝しているメグレ氏ですが、同時に、不思議でならないというのも本音だと思います。
あるメディアのレポーターが、のちに学生たちに質問して真相を突きとめようとしました。
「あなたを突き動かすものは何ですか? ここから何を得ているんですか?」
彼らはただ、
「これは私にとってやりがいのあることなんです」
と言っただけでした。
彼らはただ直感的に行動していたのです。
この直感の背後にあるものは一体何なのでしょうか…。
生きもののように人々を惹きつける【本】
原稿を書きはじめてから今日に至るまでの間、この本に関して、「なぜ?」と首をひねらざるをえないようなことが頻発していたのです。
まるで生きもののように、この本自体が人々を惹きつけ、その人々の助けで、公衆の前に自らを押し出したのです。
偶然の一致のように見えるこれらの出来事は、パズルのピースのように、一つでも欠けると成立しないと言えるほど論理的なことなのかもしれません。
これまでものを書いたこと経験がなく、そのための教育も受けたことのないメグレ氏が、これだけ人々の心を動かす本を書くことができたのはなぜか。
それは、アナスタシアの言葉があったからではないでしょうか…。
「私はあなたを作家にする。あなたは本を書き、多くの人がそれを読み、その本は読む人に多くの恩恵をもたらす」
そして本は書かれたのです。
すべてアナスタシアによって書かれたと言ってもいいかもしれませんね。
世界が愛の詩であふれている
アナスタシアの語ったことは着実に現実のものとなってきているのです。
第1巻で、アナスタシアはこう語るのです。
「私について、画家は絵を描き、詩人は詩を書き、映画が作られる。あなたはそれらのすべてを見て私を思い出す」
言葉はしょせん言葉?
語ったことが現実化するなんてありえない?
彼女の祖父ははっきりとこう言っていたのです。
「アナスタシアは未来を予言しているのではない。未来を型どって、それを現実化していくのだよ」
- まず、読者から詩があふれるように送られてきた
- それから、人々はあちこちの都市に「アナスタシアの家」を開設した
- そこに、画家が描いた“アナスタシアと自然に捧げる”と題した絵が展示されている
- なんと!いくつかの絵には、まだ出版されていない第2巻の内容が…!
- アナスタシアについての映画を作りたいというオファーが、さまざまなスタジオから寄せられるようになった
これでも、言葉はしょせん言葉だと言い切れるでしょうか?
きっと、具現化することになんの不思議もなくなるのも、時間の問題かもしれないですね。
これまでにない速度で
これらのアナスタシア現象を研究している『モスクワ・リサーチ・センター』は次のように結論づけています。
「宗教的教えや、哲学的、科学的研究を通して世に知られている最も偉大な霊的指導者たちの中にも、これまでアナスタシアほどの速度で人間の潜在意識に影響を与えた人物はいない。
彼らの教えはその誕生の時から数百あるいは数千年の時を経て、現実世界に具体的な形で現れ出た。
アナスタシアは、わずか数日か数ヶ月の間に、何らかの未知の方法で、倫理的教育や宗教的説話などを飛び越え、人々の感情にじかに影響を与えて感情の爆発を呼び起こし、彼女と精神的につながったさまざまな人々が、創造への高まりをかきたてられて、真の創造を成し遂げた。
光ある善なるものに向かう衝動によって生み出された、彼らの作品の中に、それを感じることができる」
確かに、偉大なる人物の書物や資料などに触れ、感化されて目覚める経験がある人はわかると思いますが、そうやって目覚めた時にはすでにその人物はこの世にはいないというのが通例ですよね。
死んでいるどころか、実際に存在していたかどうかさえ怪しい人物の描写も多々あります。
しかし、アナスタシアの伝えようとしていることは、リアルに私たちに届いているのです。
そして、今この瞬間にもシベリアの大河の奥深くに、動物や家族と共に生きて暮らしているのです。
神だの宇宙だの愛だの善だのと、いろいろのたまう人たちは古今東西たくさんいます。
しかし、そういう人たちとアナスタシアが決定的に違うのは、報酬や名声やお金や地位といった見返りを求めることが一切ないことです。
彼女の祖父の言葉を借りると、
アナスタシアとは何者なのか・・・。
もはや、そんなことはどうでもいいようにさえ思えてきます。
ただ、アナスタシアの意識を感じ、彼女とともに地球の鼓動を聞くことができるかもしれない、そんな空間に今私たちは存在しているんです。
まとめ
確かにこの本は、読み返していろんな言葉をかいつまもうとすると、あちこちにとっ散らかっているような印象を受けるのです。
それでも、何の技術もない人が書いた本とは思えない力強さや信ぴょう性、説得力があります。
読み始めた人はたいてい引き込まれていくでしょう。
そうして、この本はなんかすごいな、という感想で終わり、そのまま本棚の肥やしになるか、一生涯のバイブルとなるか、そこは2分するかもしれませんね。
本を読んで感銘してどんどん動き出している人も大勢いるようですが、私は最初に読んだときには自分の中ですごく腑に落ちたにも関わらず、そこまでの変動はなかった気がします。
不純な意図も多かったのですかね。
今回のように、シリーズ本をまとめているのも特にものすごく何かに突き動かされたというわけではなく、なんとなーく、いつのまにかー、というくらいのとっかかりです。
ただ、今は、これをやり遂げたときに、一体どんな変化があるのだろうかと密かに楽しみにはしています。
まだまだ続くと思いますが、よかったら続いて読んでみて下さいね♪
本日も最後までお読みいただきありがとうございます。